
造成工事の作業の一つとして、コンクリート二次製品(工場であらかじめ形状まで製造されたコンクリート製品)であるL型擁壁の設置を行いました。工場で品質管理された製品を使用するため、現場打ちコンクリートに比べて品質が安定しており、施工期間を短縮できるという特徴があります。今回の工事では、このL型擁壁を用いて安全で安定した土留め構造を作る作業を行いました。

今回の工事のきっかけは、現在設置されている土留め壁が隣地との境界を越えており、強度不足も懸念されたことでした。そのため、将来性を考え、新しく安全性の高い構造物へ造り替えることになりました。

まず最初に、重機を使用して掘削作業を行い、その後、古くなった既存の土留め壁を取壊し作業によって撤去します。取壊し完了後、地盤を整えたうえでベースコンクリート(基礎コンクリート)を施工します。

ベースコンクリートが完成した後、L型擁壁の設置作業を行います。今回使用するコンクリート二次製品は1基あたり約2.5トンの重量があるため、2.5トン以上の吊り上げ能力を持つ重機(バックホウなど)を使用し、製品を安全に吊り上げながら、所定の位置へ慎重に据え付けていきます。設置の際には、位置・高さ・通りを確認しながら、隣り合う製品とのズレが出ないように丁寧に作業を進めます。


L型擁壁を並べて設置した後は、製品と製品の接続部分(取り合い部分)の施工を行います。この部分は現場の状況に合わせて調整する必要があるため、現地で鉄筋を組み立てて補強し、その周囲に型枠を設置します。その後、型枠の中にコンクリートを流し込む(打設する)ことで、隣り合う製品同士を一体化させ、構造物としての強度を高めます。この工程により、擁壁全体がしっかりと連結され、長期間にわたって安定した性能を発揮できるようになります。

コンクリートを打設した後は、十分な時間をかけて養生(コンクリートを固めるための期間)を行います。コンクリートがしっかりと硬化したことを確認した後、型枠を取り外します。その後、擁壁の背面や周囲に土を戻す埋戻し作業を行い、地盤を締め固めながら整地していきます。これらの作業がすべて完了すると、L型擁壁の設置工事は完了となり、安全で安定した土留め構造が完成します。