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2010年5月26日

漆喰・土壁技術講習会

去る、5月23日(日)東京都にある富澤建材さんで、
漆喰・土壁技術講習会」が開催されました。
テーマは「鏝の話」。講師は左官業界で最も著名な人物
久住 章(くすみあきら)」さんです。
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内容は、正直なところ左官業界の人でないと分からない
超マニアックというか深いところの話。
これでもか、というくらいに突っ込んで研究されていて、
今回の話だけでも本一冊にまとまりそうな内容でした。

一般の方は分かりにくいかも知れませんが、(・・・スミマセン。)
簡潔に纏めると以下のとおりです。

・水捏ね仕上げの鏝について
 ・バランス
 ・形状
 ・しゃくりの考え方
 ・けつごての意味
 ・使いこなした鏝のすり減り方
 ・鏝幅
 ・鏝の抜き方
・糊さし仕上げ鏝について ・形状
 ・剣先の柔らかさのポイント
 ・材料から考える鏝の形状
 ・鏝の硬度
・切り返し鏝について 
 ・水捏ねと切り返しの材料の違いによる形状の意味
 ・厚さ
 ・スサの作り方
 ・桂離宮と切り返し仕上げ
・中塗り鏝について
 ・地金と半焼きについて
 ・黒打ちの黒い部分のこと
 ・形状
 ・しゃくり
・磨き鏝について
 ・大津磨きと漆喰みがき
 ・ビロードとスーパーミンクのこと
 ・構造と形状
 ・2種類使用すべき
 ・引き鏝のこと
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鏝屋さんも何社か来て、よい鏝をたくさん販売おりました。
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それにしても、やっぱり久住親方には感服いたしましたおすまし

2010年5月25日

左官を考える会in常滑(三和土について)

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左官を考える会in常滑」シリーズは今回で最後です。

2日間にわたる講習会の中で、
初日の夕方に記念講演会を行いました。

講師は、
土どろんこ館館長、大学教授、写真家、左官職人、執筆家
の計5人でした。
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テーマは「三和土(たたき)」について、
違う職業の方がひとつのテーマについて語っていただきました。

特に興味深かった内容に、「長七たたき」ということについて。
長七とは「服部長七<1840~1919,三重県出身>」のことで、
非常に硬い三和土を発明し、三和土で護岸工事などを行った
方のようです。

ちなみに、「三和土」とは、一般的に「」「石灰」「にがり」の3種類を
配合し、少量の水で練ったものを叩いて固める仕上げです。

三和土はセメントよりも固まる時間も遅く、初期強度も弱いのですが、
塩分には強く、徐々に強度があがり、石のように固まっていきます。、
さらに、セメントのように中性化することがないので、
長い年月強く固まっています。
その性質を利用し「長七」が護岸工事を行ったそうです。
今でも、彼が行ったこの「長七たたき」は
現在でも「四日市港の潮吹き防波堤」で見ることができるとかびっくり

さらにさらに、現在この「長七たたき」が見直され、
INAXの基礎研究所が
カンボジアのアンコール遺跡のひとつ「アンコールトム」で
基礎の修復工事を行っているそうですびっくりびっくり
セメントを使用しない理由は、
長期間の耐用年数がないからだそうです。


ところで、ある講師がこんなニュアンスのことをおっしゃっていました。
現代は強固なものを作る技術は進歩した。
しかし、柔らかいものを作る思想も大切ではないか。
そして、土のような柔らかいもののほうが美しいのではないか。


・・・たしかにセメントのように簡単に固まってくれるもののほうが、
現代社会の方が合っているのかも知れません。

だけど、柔らかいものには心のやすらぎのようなものだったり、
あたたかい人のぬくもりのような感じのものだったり、
心や精神的なようなものがあるのかもしれませんおすまし


そして、最後に三和土を科学するような話もありました。

・どのようなしくみで三和土が固まっていくのか?ポゾラン反応について。
・材料の配合をどのように考えていったらよいのか?
・石灰は「消石灰」「石灰クリーム」「生石灰」のどれがよいのか?
・にがりの代用品「塩化カルシウム」「塩化マグネシウム」のどちらがよいのか?
・そもそもにがりを入れる意味とは?
                     などなど。。。


三和土について非常に考えさせられた記念講演会でした本
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2010年5月24日

左官を考える会in常滑(土佐漆喰、蛇腹、掻き落とし、擬木)

その他いろいろな左官の(特殊?)工法の実演を行いました。
一気に紹介しますスタコラ



これは、「土佐漆喰の鎧仕上げ」です。
土塀などに仕上げることが多いです。
非常に手間のかかる技術の必要な仕上げです。
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次に、「漆喰蛇腹引き」です。
壁と天井の間(いわゆる廻し縁)のところに施工します。
材料を盛りつけて金型を引いていくという作業です。
内部の場合は「石膏」で行いますが、
石膏は水に弱いので、外部にはこの「漆喰」で施工します。
出隅、入隅のところは特に難しい作業になります。
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これは、「掻き落し」です。
剣山のようなものでガリガリ掻き落とすことによって、
配合した材料(砂、スサ)などの素材の表情が出てきます。
鏝塗りだけでは出来ない柔らかい素材感を引き出すことが出来ます。
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最後に、「擬木(ぎぼく)」です。
鏝を使って木目の筋をいれて、偽物の木を作ります。
よく公園などで見かけることもできます。
材料は一般的には色モルタルで行いますが、
今回は色土での実演でした。
そしてさらに「擬石」も行いました。
絵心がある人は上手かも??
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と、いうことで「左官」には壁を塗る以外にも
様々な工法があります。

左官職人」は、水を使って配合した材料を使いこなす
スペシャリストなんですおすまし

2010年5月22日

左官を考える会in常滑(現代の仕上)

イタリア磨き」の実習を行いました。

イタリア磨き」とは、イタリアで実際に施工されている磨きを
久住章(くすみあきら)さんという左官の親方が日本版に改良した
仕上げだそうです。
材料は「石灰クリーム」「珪砂」「」などを使用します。
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日本の磨き(大津磨き、漆喰磨き)とは異なり、
模様を出すのが特徴です。

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ステンレスの鏝でしごいて光らせますキラキラ



次に「漆喰の模様出し仕上」を行いました。
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材料は「漆喰」「珪砂」などを使用します。
講師曰く、何十種類もの模様があるそうですが、
今回は、軍手を使用しての模様出しを行いました。
なかなか良い感じですちょき

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漆喰はフラットに金ゴテ押えで仕上げるイメージが強いですが、
珪砂を入れてざっくりとさせたり、色土を入れて柔らかい感じを出すことができ、
アイデア次第で様々なバリエーションの仕上げができます。
真壁や和室だけでなく大壁や洋間にも塗ってもよいと思います。
現代風の仕上げとしてはとても可能性のあるものではないでしょうか?


2010年5月21日

左官を考える会in常滑(大津磨き,水捏ね仕上)

講習会2日目は、様々な仕上げを凄腕の講師が実演し、
参加者もそれを体験させていただきました。

鉛筆まずは、「大津磨きキラキラ
これは「」「消石灰」「紙スサ」などを材料に、
鏝で何度も押さえて壁を光らせる、
非常に高度な技能が必要な仕上げです。
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見事に光っているのがわかりますキラキラ
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これは、光らせる前に「灰土」という材料を平らに塗っているところです。
ここでとにかく「真っ平」にしなければ、仕上げのときにムラになってしまいます。


鉛筆次に、「水捏(みずごね)仕上」。
この仕上げも大津磨き同様、
真っ平らに塗る技術がないとできない、
非常に高度な仕上げです。
専用の鏝も非常に高価で?万円しますびっくり

材料は「色土」「」「みじんスサ(細かいワラスサ)」で、
糊や樹脂などは一切使用しません。
茶室などこだわりのある和室で施工します。
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鏝を動かすときは、息を止めて、一秒に数㎝というゆっくりとしたスピードで
動かしていきます。見ている人も息が止まります
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力を入れすぎずにアマを出しながら、スサを立たせないようにするそうですが、
非常に難しい・・・。

これらは伝統的な左官仕上げです。
普段はこのような仕事はほとんどないかもしれませんが、
技能を継承していく」と言う意味で
少しでも自分のものになるようにしていきたいと思いましたおすまし
2010年5月20日

左官を考える会in常滑(切り返し編)

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講習会2日目、中塗り作業の後に「切り返し」という作業を行いました。
この切り返しとは「程度の良い中塗り」または
中塗りと仕上げの中間」の工法になります。

どういうことかというと、仕上げを行うには中塗り作業後、
しばらくの間、養生期間を置かねばなりません。
その間、土中塗りのまま置いておくのはあまり見栄えがよくないということで、
色土を使って、少し程度良く塗るというわけです。とっても粋ですねおすまし

もしかしたらこれが仕上げだよ、と言われても
納得する方もいらっしゃるかもしれません。
材料は、「色土」「」「ワラスサ」の3種類になります。
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塗り終り終わったところです。
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上2枚の写真は、塗り終わり4日目で乾燥途中ですが、
水が引いて砂利やワラスサが見えてきました。
いい感じですキラキラ

2010年5月19日

左官を考える会in常滑(中塗り編)

まずは、講習会の参加者全員、
各自90㎝×90㎝の木枠を持ち寄ってそこで塗り壁を行います。

最初に最も基本でかつ大事な「土の中塗り」作業を行いました。
土の中塗りというのは、仕上げではありません。
でもこの中塗りが上手に平らに塗れていないと、綺麗に仕上がりません。
その理由は、仕上がりのときに平らに塗ろうと思っても、
中塗りがボコボコだと、仕上げ材の塗り厚が一定でないので、
乾きムラが出てしまうからです指輪キラキラ

さて、その作業は以下の順番で行います。
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① 墨出し 
墨壺という道具で塗り壁の目印になる線を打ちます。
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②-A のれん打ち
このような竹にメッシュの布をくっつけたものを「のれん」といいます。
柱と塗り壁の間に亀裂や隙間が出ないように打ちます。

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②-B とんぼ打ち
丸柱や梁など、曲線でのれんが打てないところに打ちます。
ひげこ」とも呼んだりします。

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③ チリ廻り作業
壁と柱など段差があるところを「チリ」と呼びます。
亀裂が発生しにくいように、砂が多く収縮の少ない材料を塗ります。
そのときに、「のれん」や「とんぼ」を伏せ込みます。

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④ 底埋め作業
チリ廻り作業が終了したら、中塗り土を塗りますが、
塗り厚が大きく一気に全部塗れないので、
最初に塗る作業を「底埋め」といいます。
ちなみに、中塗り土の材料は、「」「」「ワラスサ」の3種類です。

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⑤ 中塗り作業
最後に、墨の高さまで中塗り土を塗ります。
このとき、スピーディに真っ平らになるように塗ることが大事です。


この中塗りをきっちりと正しく出来る左官職人は、
基本を知っているまじめな良い左官職人なんだろうと思いましたおすまし
2010年5月18日

左官を考える会in常滑

5月15日(土)、16日(日)の2日間にわたり、
愛知県常滑市で「左官を考える会」の講習会が開催されました。
一昨年の淡路、昨年の京都に続き、3回目になります。

北は北海道、南は鹿児島?から約130人ほどの参加者でした。
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この「左官を考える会」というのは、
昔ながらの伝統的工法を正しく継承していこう考えだけでなく、
現代の建物にも通用する左官工法も普及させていこう
という考えの人たちの集まりで、
その両方を全国左官技能大会の優勝者や
左官のカリスマと呼ばれる方々の講師の中で学びなら、
さらに県外の左官職人たちと同じ目線で
意見交換ができるという大変すばらしい集まりですキラキラ

ということで、この講習会で全国の左官職人が
どんなことを積極的に学んでいったのか
明日から少し紹介させていただきます鉛筆

少しマニアックな話もありますが、
左官」に興味のある方はぜひお付き合い下さいおすまし
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2010年5月16日

塗り壁体験会 第34回

先日、弊社恒例の「第34回塗り壁体験会」を開催いたしました。
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今回は4組のご参加でした。
全員がこれから塗り壁を自分で塗る計画がおありとのことびっくり
積極的な方ばかりでしたので、
みなさんとても真剣な体験会になりました。

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いつものように、「」や「鏝板」の持ち方や、
材料の「鏝返し」の練習です鉛筆

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プラスターボードのジョイントをパテ処理する説明です。
みなさん分かりましたでしょうか?


今回は、事前に「珪藻土」「漆喰」「ダイアトーマス」を塗りたいという
ご要望をいただきましたので、すべてみなさんに塗っていただきました。

ペタペタ感」,「匂い」「風合い」「塗りやすさ
などすべて材料によって異なります。
これは一度触れてみないと分からないですので、
貴重な体験になったのではないでしょうか?

次回は、7/18(日)午前9:30~11:30です。
左官、塗り壁、自然素材、DIYに興味のある方は
ご参加お待ちしておりますおすまし
2010年5月7日

外壁と玄関土間の左官工事

先月、左官工事を施工させていただきました。
その様子がこちらのはまぞうブログで
紹介していただきました。
   ↓
「外部左官工事」

「左官工事その2」

「左官工事その3」


外壁は「そとん壁」、
土間は「黒モルタル金ゴテワックス仕上
となっております。

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受賞歴

まい(米)かまど

株式会社ハマニ代表取締役 河合滋

代表取締役社長 河合 滋

弊社は約30人の左官職人による職人集団です。

高年齢化に伴い左官職人の減少が急加速していく昨今ですが、ハマニは伝統技術の継承や若い職人の育成、マナー教育、左官の啓蒙活動に力をいれており、これからもさらに飛躍し続ける会社を目指します。

ハマニのリフォーム部門有資格者のスタッフが、安心いただけるプランを提案。 些細な修繕から本格的なリフォームまで、お気軽に御相談ください。

浜松のエクステリア・外構経験豊富な専任スタッフが、お客様の条件にあったアドバイス。 快適なエクステリアづくりを提案いたします。

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