モルタルの亀裂

左官の塗り壁や土間の仕上げ後によくあることなのですが、(よくあってはいけないのですが。。)亀裂が発生するときがあります。今回はこのようなスロープ工事の依頼があり、コンクリート部分にモルタルを塗って刷毛引きで仕上げました。
01355

数日後、よく見ると下のような亀裂(クラック)が入っていましたガーン
02291
このような場合、失敗は繰り返してはいけませんので、やはり原因を特定しなければなりませんが、一つだけではありません。

A.考えられる要因は、
1.気温が高くモルタルの乾燥が速すぎた
2.直射日光が当たってモルタルの乾燥が速すぎた
3.下地のコンクリートが熱かった。又は乾燥していたために、モルタルの乾燥が速すぎた
4.モルタル(砂+セメント+水)の配合でセメントが多かった
5.モルタルの配合で水が多かった(柔らかすぎた)
6.砂の粒度バランスの問題

などがあります。


B.亀裂の発生リスクを抑える対応策としては、
①1~3の急激な乾燥対策には、下地のコンクリートに給水調整剤といわれるシーラーを塗布する。
②モルタルの中に乾燥を遅くする混和材を混ぜる。
③規定の配合にする。
④素材(砂)の検討。


C.この後の亀裂の補修方法については、
モルタルが浮いている場合は(亀裂の周りを叩いて確認)
①亀裂部分からエポキシ樹脂を注入して浮きを止めてから、亀裂部分をモルタル補修
②モルタルをハツリで全体をとってから、再度モルタルで仕上げる

モルタルが浮いていない場合は、
①亀裂部分をVカットして亀裂部を大きくしてそこにモルタルで補修する。
②そのあと全面にモルタル薄塗り補修材を塗る。


それにしても工場で作られた製品ではなく、現場で作るものですので、やっぱり左官は難しいですね。。。うわっ

BLOG CATEGORY

  • 学校の授業やイベントで! 光る泥団子
  • マットスプレ-/マットスタンプ
  • 左官仕事イロイロ ハマニの施工実績
  • 地元浜松の材料を使ったオリジナル外壁仕上 天竜壁
  • 体にやさしい伝統的な塗り壁 珪藻土・漆喰
  • 家族で参加OK!プロの技を体験! 塗り壁体験会

受賞歴

まい(米)かまど

しっくいまるわかり大辞典

株式会社ハマニ代表取締役 河合滋

代表取締役社長 河合 滋

弊社は約30人の左官職人による職人集団です。

高年齢化に伴い左官職人の減少が急加速していく昨今ですが、ハマニは伝統技術の継承や若い職人の育成、マナー教育、左官の啓蒙活動に力をいれており、これからもさらに飛躍し続ける会社を目指します。

ハマニのリフォーム部門有資格者のスタッフが、安心いただけるプランを提案。 些細な修繕から本格的なリフォームまで、お気軽に御相談ください。

浜松のエクステリア・外構経験豊富な専任スタッフが、お客様の条件にあったアドバイス。 快適なエクステリアづくりを提案いたします。

常務BLOG ハマニの802だより「左官」という経験とカンに左右されるこのシゴト。 とても難しくて分かりにくいと言われる世界だけど、すごく奥が深くておもしろい! 左官に対する熱い想いを語る社長のブログです。

ページトップへ