最近の依頼で、「タイルの上に塗り壁をしたいのだけど、タイルを剥がさずにそのまま塗ることはできるの?」という質問が左官屋にきます。
結論は◯です。既存のタイルが浮きなどが無い場合、カチオン系の下地処理材を塗れば、この上に仕上材(例えばジョリパットなど)を塗ることができます。
カチオン系の材料は、イオンの+-の力で既存下地との接着力を高めることができます。接着剤のようにベトベトはしていなくて、水で練った直後は少し樹脂の入ったモルタル補修材のようなかんじです。
なのに、直接手で触って乾燥させると、この材料が指にこびりついてなかなか取れないことからも接着力が強いのが良く分かります^^
今回は建物内部の壁ですが、古いトイレの壁や床に貼ってあるタイルの上に、このカチオン系下地処理材を塗る仕事も多くあります。
写真のように、目地がある場合は厚塗りタイプのものを鏝で塗ったり、薄塗りタイプのものはローラーで塗ったり、シーラータイプのものもあるので、既存の下地の種類によって、このカチオン系の材料を使い分けます。
そして今回は、カチオン系下地処理材を塗り乾燥後に、ジョリパットの「水墨(淡)」という仕上げを行いました。